ウサギの神経疾患について
こんにちは、院長の岡本です。
今回は日本臨床獣医学フォーラム主催のレクチャーシリーズで
三輪先生によるウサギの神経疾患について聴講しました。
ウサギの神経疾患はまれではなく、しばしば遭遇します。
症状には、斜頸、眼振、頭振、振戦、運動失調、四肢不全麻痺、
後躯不全麻痺、開帳脚、発作や行動の変化などです。
しかしながら、炎症性疾患が原因として多いので注意が必要とのことでした。
ウサギの神経疾患にはエンセファリトゾーンによる感染症が有名です。
私も、神経疾患の症例に対しエンセファリトゾーン感染症を疑い投薬を開始していました。
しかしながら、エンセファリトゾーン以外の原因もあるのでしっかり見ないといけないとのことでした。
神経疾患は、MRIやCTによる診断が必要なこともあり、
またこれだけでは確定診断に至らないこともあるので生前診断は非常に難しいとのことです。
今後の情報の蓄積や医学の進歩に期待しなければなりません。
そして、今回私が最も大事だと思ったことは、神経症状を示したウサギちゃんに対しての介護の仕方です。
突然、かわいがっていたウサギちゃんがある日突然くるくる回ったり、
歩けなくなったりするわけですからオーナー様もパニックになりますよね。
当然ウサギちゃんもパニックになっていますので、
今の状態にオーナー様も慣れてもらい、ウサギちゃんにもなれてもらわないとなりません。
姿勢はそのまま自由にして、ケージに足をはさんだりしないように工夫しないとなりません。
食事や飲水ができるように工夫し、グルーミングができないのでオーナーが手伝ってあげましょう。