3月23日に歯科学のWEBセミナーを聴講しました。
こんにちは、院長の岡本です。
皆様により良い医療が提供できるよう、
休日や診療後になるべく多くの勉強会に出るよう心掛け日々精進しています。
私が参加した勉強会の一部を皆様に紹介します。
今回は日本臨床獣医学フォーラム主催の歯科学シリーズ、「口腔内腫瘤性疾患の診断と治療」を聴講しました。
一言で言ってしまうと口腔内にできた腫瘍は診断することが難しいです。
診察室では、動物はじっとしていてくれない場合が多いので口の中を正確に診ることができません。
また、奥のほうや、舌の下はさらに診ることができません。
歯周病の程度や口腔内腫瘍は麻酔下で初めて診断されると言っても過言ではありません。
そして、口腔内の腫瘍疾患を診断するにはさらに壁があります。
体にできた腫瘍であれば腫瘤(コブ)を作ることが多く、見た目に“できもの”ができたと容易に認識できます。
しかしながら、口腔内のある種の癌(扁平上皮癌など)はコブを作らないで、広がっているケースがあります。
それはあたかも、重度の歯周病の結果のように見えたりするので注意が必要です。
したがって、早期では見逃しやすいのがこの部位にできる腫瘍であり細心の注意が必要になります。
口の中に腫瘤があって悪そうに見えても良性だったり、良さそうに見えても
悪性だったりするケースもあるので、組織検査(病理検査)をしないとわからなく、見た目での判断は危険です。
昨年、「年1回のスケーリングを行うことで約20%も死亡リスクが減る」との論文が出ました。
お口が気になる方もそうでない方も積極的にお口の健康を維持してあげるとよいと思います。
スケーリングに伴う麻酔を気にする方がいらっしゃいますが、
一昔前に比べ麻酔も安全になりましたので安心してもよいと思います。