7月20日に行われたHJS年次大会の紹介をさせていただきます。

こんにちは、院長の岡本です。

今回は病院を1日休診させていただき、

HJS年次大会「ねこのひみつ」に参加しました。

 

サブテーマとして「隠された猫の病気を探しに行こう」です。

猫は痛みや病期をうまく隠して生活しています。

これらの疾患は根本的な治療法が無く、慢性かつ進行性疾患が多く、

飼い主やさらに獣医師にも気づかれることが多いのが事実です。

そのような中、今回は各分野のスペシャリスト達が

猫の疾患について一日にわたって解説していただきました。

 

2022.07.25 Monday| 09:13comments(0)| by ☆ミケミ☆

「発熱と不明熱」の勉強会の紹介をさせていただきます。

こんにちは、院長の岡本です。

今回は富士フイルムVETシステムズ主催による玉本 隆司先生の

“「発熱」を攻略する”です。

発熱は炎症に伴い起こるもので、しばしば原因がわからないことがあります。

その場合は、不明熱とされしばしば私たち獣医師を悩ませます。

 

獣医領域での不明熱はSpencerらの定義(2017年)によると、

・少なくとも3週間持続する39.2℃以上の発熱

・3回の外来診療あるいは3日間の入院で診断がつかない

とされています。

 

そのような中で、私たち獣医師が混乱しないためにも

どのようなことに気を付け診断足ていくべきか解説していただきました。

2022.07.25 Monday| 09:00comments(0)| by ☆ミケミ☆

6月2日に行われた消化器の勉強会の紹介をさせていただきます。

こんにちは、院長の岡本です。

 

今回はアメリカの小動物内科専門医を取得された小動物内科専門医であられる

佐藤佳苗先生による「消化器について」の講義です。

 

この講義は全部で6部に構成され、臨床獣医師が知らなければいけない

必要不可欠なことが盛り込まれている内容です。

 

丸1日がかりの講義でしたが、基礎的な内容ばかりのものと思っていましたが

私が知っている最新情報まで内容に組み込まれていたのでとても勉強になりました。

そしてすぐに使える内容もありましたので、当院にかかっている患者様にはすぐに還元できるかと思います。

 

第1部は、消化器疾患を見逃さない、消化器疾患と間違えないための講義です。

消化器疾患の症状は第一に嘔吐と下痢ですが、嘔吐と下痢を起こす病気には消化器以外の病気も多々あります。

また、嘔吐と思っても嘔吐ではなかったり、

下痢と思っても下痢ではなかったりということはまれではありません。

そんな症状に惑わされないための講義です。

 

第2部は、消化器の解剖と生理です。

消化器は、主に食道、胃、小腸、大腸からなります。

正常を知っていないと、病気もわかりませんからここでしっかりと復習し確認しておかなければなりません。

学生の頃から何度も聴かされている内容を含みますが、やはり復習は大事です。

 

第3部は、消化器兆候の病態です。

消化器に限らず、すべての病気について言えるのですが、

病気のなぜその異常が起こっているのかが理解できれば、おのずと対処法も分かりやすくなるということです。

これには、第2部の講義は非常に重要となります。

また、なぜその薬剤を使用するのか、あるいはなぜその検査を行うかなどの理解が可能となります。

 

第4部は、食道・胃疾患の診断・治療方針です。

嚥下障害や食道疾患を起こす病気について解説していただきました。

また、新しい報告である先天性特発性巨大食道症に対して

有効な治療法も解説していただいたので最新知見も盛り込まれていると感じました。

 

第5部は、小腸疾患の診断・治療方針です。

小腸疾患について様々な病気について解説していただきました。

その中で驚いたことに、以前ではIBD(炎症性腸疾患)と呼ばれていたカテゴリーが、

最近では慢性腸症という疾患群と考えられている、というように変わったということでした。

それに伴い、治療や診断方法も指針が示されるようになりました。

そして、こちらも比較的新しく認知された疾患ですが、

猫の消化管の好酸球性硬化性繊維増殖症についても触れて頂きました。

 

第6部は、大腸疾患の診断・治療方針です。

下痢(大腸性)、便秘、そして特異的な感染症について講義をいただきました。

トータルで朝から夜までの講義となりましたが、

1日で消化管を網羅できるとなるととても充実した内容になります。

臨床に携わる獣医師さんは、一度聴講すべき内容となっていました。

2022.07.25 Monday| 08:53comments(0)| by ☆ミケミ☆

術後の“周術期管理(食欲)”について 紹介をさせていただきます。

こんにちは、院長の岡本です。

今回のテーマは「周術期の"食べない"に対するアプローチ」です。

手術後は様々な原因でわんちゃん、猫ちゃんの食欲の低下が起こります。

食欲は健康のバロメーターで、よく食べてくれると

調子がいいと判断でき私たち獣医師も安堵します。

 

しかしながら、食欲がないと調子が悪い可能性あり、

また術後の回復も悪くなるのでとても心配になります。

食事を摂ることが、回復への近道となりますので周術期の"食べない"はとても重要になります。

当院でも手術後や入院中に食べさせるために色々工夫していますが、

講演をしてくださった鳥巣先生は漢方薬を重用していたのが特徴的でした。

 

2022.06.10 Friday| 10:02comments(0)| by ☆ミケミ☆

「放射線治療について」紹介をさせていただきます。

こんにちは、院長の岡本です。

今回は動物検診センターキャミック様による「放射線治療の適応疾患とその実際」です。

放射線治療は腫瘍に対する1つの選択肢です。

高額で専門の知識が必要なことから、私が住む静岡ではなかなか容易な治療ではありません。

当院でも治療は行えません。

しかしながら、より多くの獣医さんが放射線治療の適応疾患を知ることで、

多くの命が救える可能性があるので聴講しました。

 

本講義では、放射線治療も目覚ましい進歩を遂げていることがわかりました。

例えば、Intensity-Modulated RT(IMRT)です。

放射線治療は副作用が少ないとされる治療法ですが、それでもあります。

そのため、なるべく腫瘍周囲の正常組織に放射線が当たらないように

コンピューター制御して放射線を腫瘍のみに効率よくあてるように開発されたものが、IMRTです。

 

従来のものと比べて格段に副作用が少なく、放射線強度が強くできるようで治療効果も高いとのことでした。

また、副作用を軽減するためには放射線治療はたくさん分割してあてる方が良いとされています。

放射線治療で完治を目指す場合に

わんちゃん、猫ちゃんたちは放射線治療を行う場合に必ず麻酔が必要となります。

そのため、入院期間や治療期間が高額になってしまう問題があります。

それを解決できるStereotactic Radiosurgeryという方法もあるそうなので興味深いところです。

講義をしてくださった細谷謙次先生は北海道大学ですので、

静岡からは遠いのですがStereotactic Radiosurgeryでは1週間でなんとかできるそうなので希望が持てます。

ただ、北海道大学の放射線治療機器は最先端なので

おなじような放射線治療はどこの施設でも受けられるわけではないことに注意しましょう。

 

 

2022.05.13 Friday| 08:42comments(0)| by ☆ミケミ☆

「やっかいな子猫の下痢・血便」、「やっかいな猫の腸疾患に挑む!」の紹介をさせていただきます。

こんにちは、院長の岡本です。

今回はヒルズの特別セミナーによる

「やっかいな子猫の下痢・血便」と「やっかいな猫の腸疾患に挑む!」2本立てです。

 

ほとんどの症例の下痢は、お薬の投与や食事の変更で治まります。

今回のテーマのように、ごくまれに“やっかいな”症例に当たることがあります。

獣医の皆さん、非常に苦労しますし、苦労しているのが現状です。

今回の講義で少しでも光明が見いだされれば、と思い受講しているはずでしょう。

 

「やっかいな子猫の下痢・血便」では、トリコモナスが話題になりました。

治療薬が日本国内で販売しておりません。

また、海外製のお薬を投与するのですが再発することも稀ではないとのことでした。

私も、何例か経験していますがなかなか治らないので苦労した経験を思い出しながら聴講しました。

 

「やっかいな猫の腸疾患に挑む!」では、特に“猫の短結腸症”に驚かされました。

というのも、そのような病気を知らず、また私も診療においてそれほど注視していませんでした。

今のところ、明確な診断、病態、治療法がわかっておらず、今後はさらに研究が期待される分野だと思います。

2022.05.04 Wednesday| 10:23comments(0)| by ☆ミケミ☆

「院内検査としてのSAA活用法」の紹介をさせていただきます。

こんにちは、院長の岡本です。

今回は富士フィルムベテリナリーセミナーの

「院内検査としてのSAA活用法2022年版」です。

SAAは炎症性マーカーといって、炎症があると上昇する淡白です。

人と犬ではCRPという炎症性マーカーをよく使用します。

 

しかしながら、猫ではCRPが炎症によって上昇しないので代わりのものが必要になりました。

それが今回紹介するSAAです。

SAAの特徴は非常に変動しやすいことです。

昨日高値だと思ったら、治療がうまくいくと翌日には低下することはよくあることです。

外注検査でSAAを測ると結果が出た時には、

数日たっているので今の状態との乖離があるので治療の評価がしづらいところがあります。

 

したがって、SAAは院内でその場で結果が出る検査が望ましいとのことでした。

事実、私もSAAが測りたいがためにSAAが測定できる機器を導入しています。

2022.05.04 Wednesday| 10:20comments(0)| by ☆ミケミ☆

今回は1月20日に行われたレーザー治療の勉強会の紹介をさせていただきます。

こんにちは、院長の岡本です。

今回は1月20日に行われたレーザー治療の勉強会の紹介をさせていただきます。

飛鳥メディカル主催の講義と実習です。

飛鳥メディカルさんが販売している硬性鏡(とても細い内視鏡)と、

疼痛緩和としてのレーザー治療に興味があったので参加しました。

難治性の耳の治療を行うにあたり、硬性鏡が威力を発揮するのですが、とても高額な機器です。

 

実習風景。硬性鏡とレーザー治療を併用して細い管空内の腫瘤を摘出するイメージの作業をしています。

2022.02.24 Thursday| 12:14comments(0)| by ☆ミケミ☆

GEヘルスケアジャパンの 新製品エコー機器の紹介

こんにちは、院長の岡本です。

 

今回はいつもの学術的な話とは一線を画し、

GEヘルスケアジャパンの新製品のエコーのWEB説明会に参加しました。

今回は純粋に企業のPRですが、私は良い医療機器が出ると非常に興味がわきます。

当院のHPをご覧になっていただければわかりますが、たくさんの最新機器を導入しています。

新しい機械にすることで、それまで診断ができなかったものができるようになったり、

治療ができるようになったりするからです。

それゆえ、購入する、しないに関わらず医療機器についての知識も

アップデートは必要だと私は考えます。

 

当院の今あるエコーは3代目ですが、画像もかなり鮮明でお気に入りの1台です。

エコー機器はスペックによりますが私が十分に必要と思われる内容のものにすると、

約600〜700万円位かかるのでそう容易くは買い替えできません。

今回の新製品LOGIQ P10Vというエコーのプローブは性能が良さそうです。

一般的に周波数が高いほどエコープローブは細かな描写ができます。

LOGIQ P10Vのプローブは10MHzだった点が気になります。

当院のプローブは13MHzでハンドリングがいいので気に入っています。

先代が10MHzで不満だったので買い換えた経緯があるからです。

ただし、画像を処理する能力やソフト、プローブの構造がすべて違うのはもちろん、

プローブの性能は周波数だけではないのでこの辺りは使ってみないと何とも言えません。

 

また、GE製品はデータをRAWデータで保存するそうです。

写真をやられる方はRAWの意味が分かるかもしれません。

RAWデータは、何も編集していないデータです。

だからこそ、後から機能計測や画像調整ができることが最大のメリットとなります。

ただし、RAWデータは容量が大きいため一般的には保存に向きません。

したがって、一般的にはデータを圧縮したり調整したりしたものを保存するので、

後から保存したデータを計測しなおしたり、調整したりすることが難しくなります。

このRAWデータ保存はとても魅力的な内容でした。

 

 

2021.09.25 Saturday| 10:54comments(0)| by ☆ミケミ☆

レプトスピラ症について

こんにちは、院長の岡本です。

今回はZoetisさんの提供によるレプトスピラ症について勉強をしたので報告します。

私が尊敬する佐藤雅彦先生の講義でしたので基礎的な内容でしたが聴講してみました。

レプトスピラ症は、秋に流行するといわれている伝染病ですが1年中感染します。

 

 

また、レプトスピラ症は発生する地域差がありますが、

私が住む静岡も時折発生していますので注意が必要です。

 

 

レプトスピラ症は肝臓と腎臓に障害を起こすといわれていますが、

両臓器に必ず起こるというものではなく、

どちらか一方だったり、無症状だったり、程度も様々だったりします。

 

致死率も20〜50%との報告もあるのでとても注意が必要です。

ワクチンがあるので心配な方はワクチンを投与しましょう。

 

2021.09.24 Friday| 10:16comments(0)| by ☆ミケミ☆

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