9月5日に呼吸器外科の勉強会に行ってきました
こんにちは、院長の岡本です。
皆様により良い医療が提供できるよう、休日や診療後になるべく多くの勉強会に出るよう心掛け日々精進しています。私が参加した勉強会の一部を皆様に紹介します。
今回はHJS主催の呼吸器外科の勉強会と植皮の実習に参加しました。つい2日前に呼吸器の勉強をしたばかりですが、全く関連はなく今回は外科についてです。
当院ではすでに以前からの中島先生のご指導により短頭種症候群の治療を積極的に行っていましたが、今回はその確認となります。短頭種(フレンチブルドック、イングリッシュブルドック、パグ、狆、ペキニーズなど)は、短頭種症候群と呼ばれ呼吸が苦しい子が多いです。これには、外鼻孔狭窄(鼻の穴が小さい)、軟口蓋過長(のどのひだが長くて厚い)ために、息を吸うのが障害されて呼吸困難を起こします。息がゼイゼイいう、いびきがうるさいのは、パグだからとか、フレンチブルドックだから、では済まされないのです。これを放置すると、やがて喉頭虚脱や喉頭降下といって更なる呼吸困難をきたし突然死に至ることもあります。
また、熱中症のリスクも増大するので注意が必要です。なるべく早期(できれば4歳以下)に手術することをお勧めします。手術が成功すると、今までに比べて元気が出たり、散歩が大好きになったりする子が多いです。今までよっぽど苦しかったのでしょうね。
実習は植皮を行いました。湿布を皮膚に見立てて欠損した皮膚にあてがう方法です。手術やけがで皮膚によって創面をどうしても覆えない場合に適応する方法です。
写真1.黒い穴を皮膚欠損に見立てます。皮膚に切開を加え伸ばしながら創面にあてがいます。
写真2.完成。湿布の構造が意外なほど皮膚に似ていて植皮をイメージするにはぴったりでした。