7月4日に眼科のWEB勉強会をしました。
こんにちは、院長の岡本です。
皆様により良い医療が提供できるよう、休日や診療後になるべく
多くの勉強会に出るよう心掛け日々精進しています。
私が参加した勉強会の一部を皆様に紹介します。
今回は眼科の専門医である小野先生を中心に
眼科の症例検討会とちょっとしたセミナーを行いました。
診断や治療に悩む症例を相談することで、
最適な治療ができるようにすることを目的にしています。
当院で来院した眼瞼肉芽腫症の症例の診断・治療が正しいか、再検討していただきました。
眼の縁(=眼瞼)が非常に腫れており、眼瞼肉芽腫を第1に疑います。
眼瞼肉芽腫症はチワワ、プードルなどの小型犬に多い疾患で、診断には組織生検が必要です。
そして診断と治療には問題があります。
それは、組織生検は組織の一部を切り取ることから、全身麻酔下で形成外科的な手技が必要なことです。
また腫れている眼のふちを切り取って生検するのですが、治癒後に眼の形がゆがむ可能性があることです。
したがって、眼瞼肉芽腫症は通常、組織診断による確定診断ができなく、
薬を投与することで治療に反応したらその病気だという診断的治療がメインになります。
そして、その診断的治療が、高用量のステロイドが必要なことが多く、
また治療期間も比較的長くなることが多いですので副作用が心配になります。
組織診断があれば多少の副作用は目をつぶって過ごすのですが、
それができないことが眼瞼肉芽腫症の問題なのです。
そこで、小野先生に眼瞼肉芽腫だと言ってもらえると
安心して治療できる訳です(すでに治療していますが…)。
またショートレクチャーとして、流涙症や目の手術時の消毒方法、
眼瞼腫瘤の切除方法のおさらいをしていただきました。
流涙症はプードルやマルチーズ、シーズーなどの小型犬に多く、涙やけとして問題になることが多いですね。